こんにちは。
知立デンタルクリニック、歯科衛生士の大島です。

春になると花粉症の症状でお悩みの方も多いのではなないでしょうか。
当クリニックではこの時期になると「上の奥歯が痛い」と感じる患者さまが多く来院されます。
実際に診察をしても、むし歯や歯ぐきに異常がないことがほとんどです。
では、なぜこのような症状が起こるのでしょうか？

今回は花粉症と歯の痛みの関係についてお話しします。

花粉症で歯が痛くなる理由

上の奥歯のすぐ上には、「上顎洞（じょうがくどう）」と呼ばれる空洞があります。
これは副鼻腔（ふくびくう）のひとつで、花粉症による鼻の炎症が広がると、この部分にも影響が及ぶことがあります。

花粉症によって炎症が起こると、上顎洞の周りが腫れ、奥歯の神経が圧迫されるため、「歯が痛い」と感じることがあります。
実際には歯に問題がないのに、痛みだけが現れるため、むし歯と勘違いする方が多いです。

むし歯の痛みとの違い

花粉症による歯の痛みは、特徴を知ることで見分けることができます。

副鼻腔炎が原因の痛み

• 2～3本の歯がぼんやりと痛む
• 鼻づまりや頭痛を伴うことがある
• 上の奥歯に違和感がある

むし歯が原因の痛み

• 特定の1本の歯にズキズキとした痛みがある
• 冷たいものや甘いものがしみる
• 食べ物がつまると痛みが強くなる

もしも、どの歯が痛いのかわからない場合は、副鼻腔炎が原因の可能性が高いです。
逆に、はっきりと痛い歯がわかる場合は、むし歯の疑いがあります。

花粉症によるお口のトラブル

花粉症は、歯の痛み以外にもお口の健康に影響を与えることがあります。

口呼吸によるお口の乾燥

鼻づまりで口呼吸が増えると、お口の中が乾燥してむし歯や歯周病のリスクが上がります。

花粉症の薬の影響

抗アレルギー薬は副作用として唾液の分泌を減らすことがあります。
唾液が少なくなるとお口の中の自浄作用が弱まり、細菌が増えやすくなります。

花粉症による歯の痛みを防ぐには？

花粉症による歯の痛みやお口の乾燥を防ぐためには、次のような対策を心掛けましょう。

生活習慣を見直す

• 栄養バランスの良い食事をとる
• 規則正しい生活をして免疫力を高める

花粉対策をする

• 外出時はマスクやメガネで花粉をブロックする
• 帰宅後はうがい・手洗いを徹底する

お口のケアをしっかり行う

• こまめに水分補給をする
• 歯みがきを丁寧にしてお口を清潔に保つ

歯の痛みが続く場合は早めに医療機関へ

花粉症の影響で上の奥歯が痛くなることがありますが、むし歯とは異なる特徴があります。
もしも痛みが長引く場合や、判断が難しい場合は、歯科医院や耳鼻咽喉科を受診しましょう。
お口の乾燥が気になる方も、普段のケアを見直すことが大切です。
歯やお口に関するご相談は、ぜひ当クリニックにご相談ください。

 

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