痛みをやわらげる麻酔について知ろう

知立デンタルクリニック、歯科衛生士の大島です。
歯の治療を受ける際に、痛みへの不安を感じている方は少なくありません。そのような不安を解消するのが、治療中の痛みをやわらげる「麻酔」です。
今回は、歯科治療で使われる麻酔の種類、副作用、そして麻酔後に注意すべき点についてお話しします。
麻酔の主な種類
歯科治療で使われる主な麻酔は以下のとおりです。
表面麻酔
注射針を刺すときの痛みをやわらげるために行う麻酔です。歯ぐきの表面に薬を塗って感覚を一時的に麻痺させ、数分ほど待って効果が出てから治療をはじめます。これは「2段階麻酔法」の1段階目にあたり、この後に行う注射による麻酔をより快適に受けられるようにするための処置になります。
浸潤麻酔
むし歯の治療や神経の処置、歯を抜くときなどに最も一般的に行われる麻酔です。歯ぐきに直接麻酔を注射し、治療部分の痛みをやわらげます。注射の刺激を減らすために極細の針を使用したり、薬液を体温に近づけたりする工夫も行われています。
伝達麻酔
親知らずの抜歯や下顎の奥歯の治療など、広い範囲にしっかりと効かせたいときに行われる麻酔です。顎の神経の近くに麻酔を行うため効果が長く続き、治療中の痛みを大きく抑えることができます。
麻酔による副作用について
麻酔によっては副作用が発生することもあります。
表面麻酔では、まれに眠気やめまい、吐き気が出ることがあります。
また、浸潤麻酔や伝達麻酔を使った場合、手足のしびれや震えを感じることがありますが、ほとんどの場合は一時的なものです。しばらく横になって休めば、自然におさまることが多いです。
なお、麻酔薬にアレルギーがある方や、過去に副作用を経験された方、持病がある方は、必ず事前に歯科医師へお伝えください。特に、一部の麻酔薬に含まれるアドレナリンは血圧の上昇や動悸の原因になることがあり、高血圧や心臓の病気をお持ちの方には特に注意が必要です。
麻酔の効果時間はどのくらい?
麻酔の種類によって、効き始めるまでの時間や持続時間が異なります。
- 表面麻酔:約10〜20分
- 浸潤麻酔:約1〜3時間
- 伝達麻酔:約3〜6時間
治療後も麻酔の効果がしばらく続く場合があるので、十分に注意してください。
麻酔後の過ごし方
麻酔が効いている間は、感覚が鈍くなっているため、痛みを感じにくくなっています。この状態で食事をすると唇や頬、舌をうっかり噛んでしまう危険性があるため、麻酔が完全に切れるまでは、食事を摂らないことをおすすめします。さらに、お子さまの場合はしびれが気になって口を触ったり噛んだりすることがあるため、ご家族が見守ってあげることが大切です。
安心して治療を受けるために
麻酔にはさまざまな種類があり、効果や持続時間、副作用が異なります。治療前に麻酔の種類や特徴を知っておくことで、治療中の痛みに対する不安をやわらげることができます。
当クリニックでは、患者さま一人ひとりの症状や全身の健康状態をしっかり把握したうえで、最適な麻酔を選んでいますので、安心して治療をお受けいただけます。ぜひご来院ください。
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