転んで歯が抜けてしまった時の応急処置について
こんにちは。
知立デンタルクリニック、歯科衛生士の大島です。
転倒や事故などで顔を打ったり、スポーツなどで激しく接触すると、場合によっては歯が抜けてしまいます。
これを「歯の脱臼」といいます。
実は抜け落ちた歯は、うまくいけば再び戻すことができる可能性があることをご存じでしょうか。
今回は、もしお子さまが転んで歯が抜けてしまった場合、どのように対処すればよいかお話しします。
抜けた歯はどうする?
抜けた歯を守るために注意してほしいことが2つあります。
乾燥させない
ひとつは、抜け落ちた歯を乾燥させないことです。
まずは落ち着いて、抜けた歯を冷たい牛乳(未開封のもの)または生理食塩水に浸し、できるだけ早く歯科医院に持ってきてください。理想は30分以内!!
- 牛乳アレルギーの場合は、絶対に牛乳には浸さないでください
- 【生理食塩水の作り方】未開封のペットボトル500mlの水に5gの天然塩を溶かします
(ヒトの生理的食塩水の濃度と同じ約1%にすることが大切です)
ゴシゴシ洗わない
もうひとつは、ゴシゴシと抜け落ちた歯を洗わないことです。
抜け落ちた歯に砂利やゴミがついていることは珍しくありません。
心理的には、歯の表面についた砂利やゴミは不潔そうですから、洗ってきれいにしたくなるのは理解できるのですが、そのまま砂利やゴミがついたままの状態で持ってきてください。
歯根の表面には、歯根膜という歯と骨をつなげる大切な役割を担っている人体のような薄い膜状の組織があります。
これが残されているかどうかが、その歯がきちんと元に戻るかどうかのカギとなります。
歯根膜は乾燥に弱くとてもデリケートなので、傷ついたり、とれてしまったりしないように、汚れは洗わずにそのまま持ってくるようにしてください。
そうすれば抜けてしまった歯でも、元に戻る可能性があります。
まとめ
最も大切なことは歯を乾燥させないこと、次に大切なのが、歯根膜という歯根の表面についている組織を傷つけないことです。
これらを守り、できるだけ早く歯科医院を受診することをおすすめします。
当院では、救急対応も行なっています。まずはお電話で状況をお知らせください。
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