寝ても疲れがとれない?それ、歯ぎしりが原因かも!
こんにちは。知立デンタルクリニック、歯科衛生士の大島です。
3月に入り、日ごとに暖かさを感じられるようになってきました。春は「眠い」とよく言いませんか?
ことわざの「春眠暁(しゅんみんあかつき)を覚えず」とは、春の夜はまことに眠り心地がいいので朝がきたことにも気付かず、つい寝過ごしてしまう、という意味だそうです。
ちなみに、日本には2回の睡眠の日があることをご存じですか?
「ぐっすり」の語呂合わせから9月3日がもともとあった睡眠の日(秋の睡眠の日)ですが、2012年から、3月18日も「春の睡眠の日」となりました。
これは、世界睡眠医学協会が定めた「世界睡眠の日(World Sleep Day)」に合わせたもので、睡眠健康推進機構と日本睡眠学会が協力して記念日を制定しました。
睡眠不足の原因は、歯ぎしりやくいしばり?
朝起きた時に「なんだか疲れが取れていない」「あごに違和感がある」などの症状はありませんか?
このような症状がある場合は、就寝中に歯ぎしりやくいしばりをしているかもしれません。
睡眠中に行う歯ぎしりのことを「睡眠時ブラキシズム」といい、本人も気付かないうちにさまざまな悪影響を受けている場合があり、睡眠の質が落ちてしまうことも少なくありません。
歯がすり減ったり、割れてしまうこともあり、歯ぐきに強い力がかかることで歯周病の悪化につながる場合や顎関節症(がくかんせつしょう)を誘発することもあります。
睡眠時ブラキシズムには大きく分けて3つのタイプがあります
1. グライディング:ぎりぎりと上下の歯をこすり合わせる歯ぎしり
2. タッピング:カチカチと上下の歯を連続的に噛み合わせる歯ぎしり
3. クレンチング:ただ歯を強く噛みしめる歯ぎしり
睡眠時ブラキシズムの原因
睡眠時ブラキシズムの原因は、複数の因子が関係している「多因子性」といわれています。ストレスや性格・遺伝・薬の服薬・飲酒・喫煙・特定の疾患(中枢神経系の障害や睡眠呼吸障害)など、さまざまな因子が関与していることが報告されています。
[参考:テーマパーク8020の記事より抜粋]
健康へのリスク
1.歯の摩耗・欠損
日中の意識下では、強い力で噛んで歯が傷まないように制御がかかりますが、睡眠中は歯をくいしばる力をコントロールできません。歯ぎしりを毎日のように行うと歯が欠けたり、すり減ったりしてしまいます。歯の表面のエナメル質が削れてしまうと 、その内側にある歯の弱い部分がむき出しになってしまい、むし歯や歯周病に侵されやすくなります。
2.詰め物が欠ける
せっかく治療した歯の詰め物が欠けてしまったり、圧力で歯と詰め物の間にすき間ができてしまい、その箇所からむし歯になってしまうことがあります。
3.顎関節症
歯だけでなくあごにも強い力がかかり、顎関節症を誘発する原因になります。顎関節症になると硬い食べ物や大きな食べ物が食べづらくなることがあります。
4.歯周病の発症
歯と歯ぐきの間にすき間が生じ、そこに歯垢がたまりやすくなります。細菌が増殖し、やがて歯周病を発症します。
5.歯のすき間が広がる
くいしばりによる負荷で歯やあごの骨が割れるのを防ぐために、歯と歯のすき間が広がっていくことがあります。
6.肩や首の痛み
歯ぎしりが原因で寝ている間の首や肩に強い力がかかり、筋肉が緊張し、こわばるなど、痛みの原因につながります。
歯ぎしり・くいしばりの対策について
1.マウスピースを就寝時に装着する
歯科医院でご自身の歯に合ったオーダーメイドのマウスピースを作製し、就寝時に装着することで歯やあご、首、肩などにかかる負担を軽減します。
2.歯科矯正
噛み合わせが原因の場合は、歯科矯正で改善する場合があります。
3.ストレスの発散
多くの歯ぎしりの原因はストレスといわれています。スポーツや趣味など、ご自身に合ったストレスの解消で対策することも有効です。
お気軽にご相談ください
ご自身では気付きにくい歯ぎしりですが、家族に「毎晩ひどく歯ぎしりをしているよ」などと言われた場合は、一度歯科医院を訪れてみてください。診断を受け、適切な治療を受けることで、快適な睡眠を取り戻しましょう!まずはお気軽にご相談ください。
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